肩こり~はじめに~
30代から50代になると、一般的に加齢によって肩周辺の筋肉の機能低下が起こり始めます。
同時に、筋肉や、筋肉と骨をつなぐ腱などの柔軟性も失われてきます。
一方、この年代では、仕事や家事、スポーツなどを行うことで肩にかかる負担が大きくなり、肩の痛みが起こりやすくなります。
肩が痛む原因はいろいろありますが、なかでも多いのが肩こりや五十肩です。
また肩の症状は、心臓病など肩以外の原因で起こる場合もあります。
通常の場合、肩こりは筋肉疲労や血行障害の結果として起こりますが、重大な病気のサインという場合も極稀にあります。
原因として病気があって、その症状のひとつとして肩こりが現れるということです。
肩こりだけでなく、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、背中の痛みなど他の症状もある場合は、一度医師へ相談することをお勧めします。
しかし、肩こりからくる頭痛などの症状もあります。
では、病気からくる肩こりか、そうでないかを見分ける方法は・・・とりあえず肩こりをほぐしてみることです。
揉んでもらったり、体操をしてみたら楽になったという場合は、単なる肩こりだと考えていいでしょう。
揉んでも肩のこりや痛みがとれない、だんだん肩こりが酷くなる、片方の肩だけがこる、薬を飲んでもよくならない、入浴などで温めても肩こりが治らないなど肩をほぐす方法をいくつか試してみたけど改善しない。
そんな場合は専門医に診てもらい、その原因となっている病気を探すしかありません。
まずは内科を受診しましょう。
肩こり~肩こりのメカニズム~
健康な筋肉は、その細胞内に水分や血液がスムーズに循環していて、程よい弾力があります。
筋肉の中の血管は緊張と弛緩の繰り返しにより、弛緩した時に新鮮な血液が送り込まれ、緊張すると老廃物を含む血液が絞られるように流されます。
特に静脈は、自ら脈を打って血液を送る動脈と違い、筋肉の緊張と弛緩がリズミカルに行われることで、自らは脈を打たなくても血液を心臓に送り返すことができるのです。
これを「筋ポンプ作用」と言います。
しかし、机に向かって長時間同じ姿勢を続けたりすると、首や肩周辺の筋肉が緊張状態に陥り、筋肉疲労を起こすわけです。
筋肉が疲労すると、筋肉を構成している筋線経という繊維質の組織が膨張し、筋肉の中を走る血管が圧迫されて血流が妨げられます。
筋肉では使うエネルギーが多いため血管も多く走っています。
そして、エネルギーを作るためには、ブドウ糖と酸素が必要です。
ブドウ糖は燃焼されエネルギーに変換されますが、血流が悪くなると酸素の供給が不十分になり、ブドウ糖が不完全燃焼を起こします。
この不完全燃焼のブドウ糖が乳酸などの疲労物質に変わり、筋肉のエネルギー不足と重なることによって、肩こり独特の「重苦しさ」や「だるさ」といった症状が出てくるのです。
このように血流が悪くなると、血液の流れにのせて疲労物質を取り除くという、本来自然に行われている回復機能が働かなくなります。
すると、ますます筋肉が硬直するという悪循環を繰り返すようになり、硬直が慢性化して血液循環が悪くなります。
この状態からさらに放置しておくと、この硬直した筋肉が末梢神経を圧迫し、「重苦しさ」や「だるさ」は「ビリビリした痛み」や「ジーンとした痛み」「しびれ」などに変わっていきます。
そして、痛みのため、首や肩をかばうようになります。
そうなってしまうと、痛み、運動不足、うっ血、痛みという悪循環に陥り、最終的には筋肉が炎症を起こし、柔らかかった筋肉は線維化した硬い組織に変化。
一部が硬いしこりになり、少し押しただけでも大変な痛みを感じる「筋・筋膜炎」「結合織炎」と呼ばれる症状になります。
肩こりもここまで来ると、回復するには相当の時間と努力が必要です。
整体施術などを受けることもお勧めしますが、日常生活において肩こりの原因を排除していくことも必要となります。
肩こり~肩こりの原因~
肩こりの大きな原因としては、「姿勢」「ストレス(精神的な緊張)」「手や腕の疲労」「目の疲労」「冷え」などが考えられます。
ちなみに、特別に何かをしていなくても身体を起こしているだけで肩こりは起こります。
特に、肩甲骨を吊り上げている僧帽筋(特に僧帽筋上部)や肩甲挙筋が大きく関係してきます。
また、腕は片手で約3kgの重さがあり、これが肩(肩甲骨)にぶら下がっています。
腕の骨と肩甲骨(肩関節)は靭帯や三角筋、腱板などで繋がっており、常に重い腕を支えているため、肩甲骨を吊り上げている首や肩周辺の筋肉にも常に負担がかかり、疲労しやすくなっています。
一般的に、女性は男性に比べて筋力の弱く、女性に肩こりが多いのはこうした身体の構造によるものです。
《姿勢》
たとえば、長時間のデスクワークで肩こりが強まってしまうケースがあります。
首から肩にかけては多くの筋肉があり、それらが重い頭を支えたり、片手で約3kgある腕を吊り上げたり動かすために働いています。
また、成人の頭の重さは約5㎏あり、頸椎を含む脊柱と首や肩周辺の筋肉がこの重さを支えています。
前傾姿勢で座ることにより頭が前にずれ、その重量を支えるために、身体は無意識に首や肩の筋肉を緊張させ、負担が増加します。
それが長時間あるいは日々繰り返されると、筋肉の緊張が慢性的になり、肩こりを感じるようになります。
同じ姿勢から解放される機会が少ない場合、肩こりを起こす筋肉の血行不良も続いてしまうことになります。
猫背の場合は、身体を起こしている間中ずっとこの状態が続いていることになります。
《ストレス(精神的な緊張)》
精神的にストレスがかかると、自律神経系の機能に乱れが生じ、身体を緊張させる交感神経の働きが優位になり、血管の収縮や血行不良を引き起こし、首・肩周辺や背中上部の筋肉が硬くなってしまうことがあります。
連日、精神的な緊張にさらされると肩こりが慢性化する可能性があります。
《手や腕の疲労》
肩こりの人は、頭部、頚部、肩などを含めて、アンバランスになり筋肉の機能低下が起きている場合が多いのですが、それは不良姿勢につながり、さらにキー操作やマウス操作で使う手、指の動作に負担をかけることがあります。
すると、手、腕の筋肉が疲労しやすくなりますが、その二次的な影響によっても、肩こり状態から脱しにくくなる可能性があります。
《目の疲労》
ただ目を動かすということではなく、繰り返しピントを合わせなくてはならないような細かい作業が続いた場合、焦点を調整する筋肉が酷使されその機能が低下することがあります。
すると目からの不快感(ストレス)から、自律神経系の機能が乱れ、肩こりを起こす筋肉が緊張するように作用することがあります。
《冷え》
寒い所にいる、身体を冷やすといったことをすると、身体は体表に近いところにある血管を収縮して血流を減らし、体温が奪われることを防ごうとします。
そして、筋肉を緊張させて、熱を作り出そうとします。
同時に、筋肉の収縮が血管を圧迫して、筋肉内の血流が悪くなります。
その結果、肩こりを引き起こします。
また、「冷え」は自律神経の乱れにも繋がります。
そもそも、人間の身体は、夏は皮膚の下の血管を拡張し熱を逃がしやすい身体になり、
冬は皮膚の下の血管を収縮し熱を逃がしにくい身体になります。
このように、身体は季節に応じて変化しています。
冬は身体には自然と力が入り、毛細血管を収縮させ体温を逃がさないように反応します。
一方、夏の場合、夏型の体で長時間冷房環境にいると、自律神経が血管を収縮させ、冬型の体に変えようとしてしまいます。
そして、夏場その状態で外に出ると、夏型の体に戻そうとしてしまいます。
つまり、自律神経が季節を混乱し、体温調節機能が乱れてしまうのです。
夏に冷房のきいた部屋で過ごす時、また、冷たい風が肩周辺に直撃しているといった場合は、自律神経系も乱れてしまい、肩こり悪化に要注意です。
肩こり~肩こりの慢性化~
一時的な肩こりであれば整体やマッサージでほぐしたり、入浴して身体を温めたり、しっかり睡眠をとって身体を休養させることによって解消できますが、そのまま放置しておくと次のように慢性化していく恐れがあります。
1.デスクワークで長時間同じ姿勢で身体に負担をかける、精神的なストレスで悩まされるなど、身体に良くない刺激が入る。
2.自律神経系が乱れ、身体を緊張させる交感神経系の働きが優位になる。
3.血管が収縮し、血行が悪くなり筋肉の緊張が強まる。
4.筋肉へ酸素が運ばれず、酸欠状態になってしまう。
5.痛みの物質が産生され、神経が刺激されることで脳へ伝えられ、不快感や痛みとして感じてしまう。
6.この痛みや不快な情報によって、さらに筋肉の緊張が起こり肩こりが慢性化していく。
単なる肩こりだと思って油断してそのまま放置することのないよう、症状が軽いうちにケアするように心掛けましょう。
肩こり~肩こりの予防~
肩こりはほとんどの場合が、生活習慣の中に問題があります。
姿勢や動作、規則正しい生活リズムといった生活習慣の改善や入浴、睡眠(休養)、ちょっとした運動や体操、ストレッチの実践に取り組んでみてはいかがでしょうか。
もちろん整体(←クリック)も効果的です。
当院の整体は、患部をしっかりと揉みほぐすことで痛みやこりを取り除くだけでなく、痛みやこりの原因になっている部位もしっかり揉みほぐし体のバランスを整えることで、こりが溜りにくく再発しにくいお体に導きます。
肩こり~内臓の病気からくる肩こり~
肩こりを伴う病気には、狭心症、心筋梗塞、肺がん、糖尿病、高血圧、低血圧、貧血、胃炎、胃潰瘍などがあります。
高齢になると避けられない病気や、更年期障害にみられがちな病気が目立つようです。
このようなことからも、高齢者や女性は肩こりに悩まされている方が多いのでしょう。
例えば、心臓疾患の場合は左胸の痛みを伴ったり、胆のうの場合はみぞおちから右上腹部、右肩から肩甲骨にかけての痛みを伴います。
他にも、体全体がだるい、背中や片方の方だけに痛みがある、早朝から肩こりがする、発熱が続く、胸に痛みがある、指先などの関節が腫れる、手がしびれる・こわばる、食べているのに痩せる、血尿やたんぱく尿が出る、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸がする、手足が冷えるなどいろいろ考えられますが、このような内臓の病気が原因の場合は、病気そのものを治療しなければ肩こりは治りません。
広島県福山市草戸町にある整体&足つぼマッサージ&ヘッドスパのお店「ポリチェ」では、
頭痛、首こり、首の痛み、肩こり、肩の痛み、手足のしびれ・痛み、肩甲骨周辺や背中のこりや痛み、腰痛、坐骨神経痛、股関節痛、骨盤の歪み、ひざ痛、足のむくみ・重だるさ、冷え性、不眠、便秘、疲労など、
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整体&足つぼマッサージ&ヘッドスパ
Bodycare&Refresh pollice ポリチェ
広島県福山市草戸町5-13-1
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